中央商工株式会社 緩衝材実習

東京包装高等専門校 緩衝材実習
中央商工株式会社 江戸川加工所


去る12月14日(木)江戸川区にある中央商工株式会社・江戸川加工所にて緩衝材実習が行われ、専門校生10名、引率2名の計12名が参加した。

加工所に到着し前回の講義で学んだ事を復習した後、プレス機・熱板・スライサー・サンプルカッター等、実際に加工で使用する機材について説明を受けた。
その後実際にプレス機を使用し、抜き型に緩衝材(サンテックフォーム)を設置し、プレス機にて約110tの力で圧をかけバラシ作業を行った。
この作業は一人ずつ行ったが、緩衝材を熱で溶かし溶着する作業は、二人一組になり、一人が熱板で緩衝材を溶かし、もう一人がドライヤーで緩衝材を溶かして冷める前に溶着させた。
今回は二人で行った作業だが、状況によっては全ての作業を一人で行うという事だった。
今回使用したサンテックフォームは原反と呼ばれる規格サイズがあり、そのサイズ内でいかにロスを出さないように無駄なく設計する事が重要であるかを学んだ。


熱板での貼り付け作業では、作業前に武田工場長より「加熱する時間や溶着するタイミングが慣れていても難しい」と仰っていた通り、実際に作業をすると加熱時間が足りず、しっかりくっついていなかったり、溶けすぎて寸法がずれてしまったりと、なかなか思った通りには出来なかった。
不良が出てしまえば製品にはできないとの事だったので、妥協のないシビアな作業だと痛感させられた。

完成した緩衝材を製品(ビデオデッキ)に取り付けダンボールに詰め、高さ六十センチの所から一角三稜六面落としてみる。
結果として試験は成功したが、設計段階での取り数や製品として売る際のシビアさ等が、加工現場を見たことにより痛感した。
また60㎝の高さから繰り返し落としてもビデオデッキが壊れずパットが破損しなかったことから、サンテックフォームの緩衝能力の高さを再確認し、実習体験を通して、緩衝材が重要な役割を果たしていることに改めて気づかされた。


包装資材を取り扱っている者として、製品をキズや破損がないようにお客様にお届けする為には、各緩衝材の特性や性質を十分に理解しなければならない事は勿論、設計時にコスト(取り数)を考え、いかに製品の保護を行うかを考える事が大事である事をしっかりと身につけ、今後の営業活動に活かして行こうと思った。

今回、体験実習をさせて頂いた中央商工㈱の皆様、工場見学を催して頂いた東京包装高等専門校の関係者様、皆様にこの場を借りて改めて感謝の意を述べさせて頂きます。

(第23期生・㈱ウエノシステック 大山秀人)


2017年12月14日